2016年9月4日日曜日

核種変換反応膜の再生方法に関する三菱重工の特許

岩村康弘博士が考案したナノ多層膜重水素透過法による元素変換を三菱重工も継続して研究・実用化していくという論文を出している件を以前にお伝えしました

さて、その三菱重工から出願されている元素変換方式を改善するための特許が公開されています。名称は以下の通りです。
核種変換反応膜の再生方法及び核種変換システム (JP 2016-138807 A 2016.8.4)

要約は以下のようになっています。



(54) 【発明の名称】核種変換反応膜の再生方法及び核種変換システム 
(57) 【要約】 
【課題】核種変換反応後の核種変換反応膜の再生が可能な核種変換反応膜の再生方法及び核種変換システムを提供すること。 
【解決手段】核種変換反応膜の再生方法は、水素吸蔵金属及び水素吸蔵合金の少なくとも1種の金属を含む基材と、基材上に設けられ、金属に対して相対的に仕事関数が低い低仕事関数物質を含む第1層と金属を含む第2層とが交互に積層された中間層と、中間層上に設けられ、金属を含む表面層と、を備えた核種変換反応膜の再生方法であって、核種変換反応膜を酸溶液で処理して基材上に設けられた中間層及び表面層の全てを溶解除去して核種変換反応後の被変換物質を回収する酸洗浄工程ST11と、中間層及び表面層が溶解除去された基材を純水によって洗浄する純水洗浄工程ST12と、純水によって洗浄された基材上に、中間層及び表面層を積層して核種変換反応膜を再生する積層工程ST13とを含む。
【選択図】図1
どうやら、反応膜に生じた元素を取り出す際に、反応膜全部を壊してしまうのではなく、中間層と表面層だけを溶かして取り出し、その後に再度中間層と表面層を作るという方式のようです。

以上

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